Top Message※ QR コードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です。運行し温暖化対策としてのカーボンニュートラルに向けた取り組みにも力を入れており、次なる革新にも取り組みます。 一方で、お客様にとっての利便性向上も図ってきました。ICカードに加え、クレジットカード決済の導入のほか、QRコード※でのチケットレス駅入場も可能になりました。さらに、開業から 30年を経るなかで東京都とも連携しながら各駅の施設・設備のアップデートを行い、快適な駅空間の創出に向けた再整備にも着手しています。整備に当たっては、多様なお客様に届くユニバーサルデザインの採用を心がけています。 今年11月に「第25回夏季デフリンピック競技大会 東京2025」(聴覚障碍者のスポーツ世界大会)の開催が予定されており、沿線施設である「有明テニスの森」も会場のひとつに選ばれています。ダイバーシティに配慮した環境整備にも注力しており、駅員不在時のスマートフォン上の文字化による遠隔コミュニケーションや、光警報装置の全16駅設置など、多様なお客様に対応できるユニバーサルな駅空間を整えつつあります。 この地に刻まれた海や港の歴史、計画段階の理念、そして当社のスローガンである「わくわくしよう。未来へ行こう。」を大切に、進化を続けていきたい。さらにいえば、ゆりかもめは、移動の利便性を高めるだけでなく、日々の暮らしや働く空間を静かに支える “ 都市のケア装置 ” としての役割も担っていると感じています。これからも、都市に住まう人々や訪れる方々の安心と活力の基盤となるよう、丁寧な運行と空間づくりを心がけてまいります。 社会経済の状況がどんどん変わっていますので、先を見通すことはこれまで以上に難しいですが、当初の計画時の考え方をしっかり踏まえながら、そしてこれまでの 30年に思いを馳せつつ、さまざまな変化にも柔軟に対応したい。そして変化のスピードが速い時代にあって、私たちゆりかもめにもまた、スピード感のある対応が求められています。 お客様の目線に立った利便性の向上として、ハードソフト両面から、他の交通機関との乗り換えをより便利にしてきたいと思っています。また輸送手段としての貢献のみならず、沿線の施設や企業との連携をますます深めていきたい。各駅と周辺施設を結ぶ、ペデストリアンデッキも活かしながら、沿線施設とのお得なデジタルセット券の利用促進とも相まって、臨海地域を「一体感のある街」にしていくことに貢献してまいります。 加えて、人口減少が進む社会においては、目的地に向かうための「手段」としての役割にとどまらず、 臨海地域ならではの海や建築群が織りなす夜景を背景に走る企画列車など、「移動そのものを楽しめるモビリティ」を提供することが、ゆりかもめの新しい使命です。私たちは、ここにしかない「わくわく感」をお客様にお届けしてまいります。 東京の中に、未来を先取りした都市空間がある——それが東京臨海部です。広さだけではなく、“ 変化を受け入れる余白 ” がこの地にはあります。この「余白」とは、単なる未利用地を意味するのではなく、時代の変化を踏まえつつ、新たな価値を共に創り出すための“開かれた可能性 ” だと考えています。ゆりかもめは、そ── 臨海地域はこれから、どのように変わっていくでしょうか。そのなかで貴社にはどのようなことが求められていくでしょうか。── 企業の進出を含めた臨海地域の可能性について、どのようにご覧になっていますか?6ゆりかもめ開業30周年記念誌「わくわく」を大切に、未来へ。
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